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2010年8月 1日 (日)

インセプション

334832view006 インセプション見てきました。公式サイトはこちら

冒険活劇系は苦手で殆ど見ないのですが、子供が勧めてくれたので観に行く気になりました。事前に読んだ感想で一番当たっているなと思ったのは「他人がやっているゲームを延々見せられている感じ」でした。そんな映画です(こらこら) 以下ネタバレ全開

英語字幕版で見に行ったのですが、セリフで「特殊な夢」「特別な夢」と何度も言っている、それが字幕に現れて来ませんでした。これが抜け落ちたままで見るとちょっと分かりづらいかもしれません。他人の夢に入り込んで無意識領域を操作するわけですが、それは私たちが普段見ている「何でもあり」「不合理不条理アリ一切制約なし」の夢ではなく、夢をみる機械によって操作された特別な夢です。言ってみればある一定の「枠」のある夢で、夢のなかで次に起こることは、通常の夢とは違いあらかじめほぼコントロールできるのです。ですから、夢だからご都合主義で何でもあり、と思って見ていると「なぜできないのか」「なぜこんなに縛られるのか」と疑問符だらけになります。その意味では正しくゲームと同じです。夢設定のアドベンチャーゲームなのねと思えばいいわけです。
そして途中で登場人物が言及していますが、設定自体はセラピストが使うごくごくありふれた手でもあります。こーんなにダイナミックではありませんがw人間の表層から深層心理へと一つ一つ階層を降りていく感じも、「キック」で元に戻ってくる感じも同じ。「インセプション」してしまうことも実際にはよくあります。そういう意味では冒険する先が人の内面のゲーム、ということになりましょうか。

この二つを組み合わせたところが新しかったのだ、と思いますが。最近はやりの心理療法を受けている人にとっては身につまされるばかりで楽しむ余裕は生まれないかもしれません。また、偉そうに言ってますが私はアドベンチャーゲームって殆どやったことがないのでw びっくりするほど大変な目に遭うとか、その危機に陥っている階層がそれぞれ映像的にリンクしているところとか、本当に面白かったですが、ゲームやりこんでいる人が見たら目新しいものは何も無いものかもしれません。一番大きいのはたぶん、こうした大掛かりな舞台設定を消化するだけで疲れてしまい、スリルと緊迫感だけなら他でも味わえるな、と観客が途中で観るのを投げ出してしまうところでしょう。ゲームにはないスケールの壮大さ映像の雄大さが、「夢」という設定が裏目に出て緊迫感を失ってしまい、ただひたすら面倒になるようです。初めてトロッコに乗ったおばさんヨロしく私がワクテカしている横で、特に3層目から4層目に行くあたりでは、皆様あくびやため息続出でした。お腹いっぱい、だったのでしょうか。有名どころの意匠をいろいろ引っ張ってきすぎたのも、作品世界への糸口と言うより既視感に繋がったかもしれません。

Back to the Futuer や Star Wars を出すまでもなく、ファンタジーや異世界を扱う時は、一にも二にも設定が本当に大事なのだと改めて思ったことでした。



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» 『インセプション』お薦め映画 [名機ALPS(アルプス)MDプリンタ]
渡辺謙の堂々たる存在感。 人によっては、更に深く深くストーリーを検証し、違う解釈を導き出される方もおられるだろう。 あまり考え過ぎると、作品さながら夢の中でも考え込んでしまうのでご注意を。 観客の頭脳にも挑戦的で、壮大なスケールで描くお薦め脳内アクション大作..... [続きを読む]

受信: 2010年8月 6日 (金) 01時03分

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