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2010年8月

2010年8月25日 (水)

馬油

どこかにまとめて書いといて、と言われましたのでw ごく内輪向けに

【特徴】
・オリーブ油椿油他同様、抗酸化作用・殺菌作用・保護作用があります。炎症を沈め、熱を取り去ります。鉱物油などと違い皮下組織にまでは浸透しません
・食用で口にしても大丈夫です
<馬油だけの特徴>
・伸びが良いです。小指の先ほどで片腕全部カバーできます
・植物性脂肪と動物性脂肪の中間で人間の皮脂に非常に近い性質を持っているので、馴染みやすさは全く違います
⇒もともと敏感肌・アレルギー肌の方にとても評判が良い馬油ですが、私自身は頑丈な肌なので、この件についてはコメントしません。
・安価です。季節・用途に応じて液状と通常タイプを使い分けられます

【使い方・身体】
・ひじひざかかとに風呂上りに塗ります。「量を間違えなければ」そのままで大丈夫です。
・吹き出物や傷あとに塗るときれいに治ります
・説明書には日焼け止め効果がうたわれていますが、これはシミを防ぐというより抗酸化作用のことを指していると思います。日焼けで肌が乾燥し弾力がなくなりシワになるのを防ぐことはできます。「量を間違えなければ」化粧水と併用で日焼け止めの下地に使えます。

【使い方・髪】
・シャンプー前に濡れた髪につけるとクレンジング効果があります。地肌爽快ですw 
・濡髪につけた状態でホットタオルパックをすると、ヘアダイやパーマで傷んだ髪に効果があります。髪全体に付けるのは量の調節がとても難しいのですが、これはあとで全部シャンプーで洗い流せるので心配ありません。
・リンスやトリートメントがわりに使うのは、量の調節がとても難しいのでおすすめしません
・タオルドライ後、「毛先にだけ」使うのが一番失敗が少ないです。手のひら全体にうすーく伸ばして使うとつけ過ぎになりません

【使い方・顔】
・化粧落としに顔全体になじませます。マスカラ・口紅に特に効きます。その後私は洗顔石鹸で洗い流しますが、拭き取り派のほうが多いようです。
・今使っている化粧品を「保護」し「浸透力」を補助する事ができます。
<私の例>
朝はハトムギ化粧水(美白目的)のあと、馬油を手のひら全体に伸ばして、それで顔を包んで終わりです。通常の保湿・毛穴・肌荒れ・年齢対策は馬油だけで大丈夫です。美白効果・日焼け止め効果は期待できませんので、夏の昼間は雪肌精の美白日焼け止めを使います
夜もハトムギ化粧水ですが、今肝斑消しに使っているインフィニティ・リアライジングは保湿ものではないので、つけた後で馬油を塗っています。普通の美容液なら、馬油を塗ってから付けると浸透力が高まっておすすめです。通常の保湿・年齢対策なら馬油だけで大丈夫です。

【使用上の注意】
・とにかく量を少なめにして下さい。慣れないうちは「液状」をおすすめします(私も夏場は液状だけです)
・塗ったあと顔が赤らんだりファンデーションが浮いたり白にきびが出たら塗りすぎです。
・水分の残っている肌、化粧水をつけてすぐの肌ならさらにのびが良く少量ですみます。
・ついでに、成分として肌から吸収できるモノとして他に期待できるのは、ずばりヒアルロン酸だそうです(製薬会社勤務者談w)。コラーゲンやコエンザイムをお考えの方、摂取方法を工夫したほうが良いみたいですよ。

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2010年8月23日 (月)

ようこそアムステルダム国立美術館へ

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「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」見てきました。公式サイトはこちら

予告編ではかなりタノシイ人たちの心温まるヒューマンドラマ、といった印象を受けますが、実際にはかなり重たい映画でした。以下ネタバレ。

冒頭、外壁がガンガンと壊され内部に光が差し込んできます。つい先日、解体中の歌舞伎座の前にトラックが横付けになりあれやこれや運び出しているのを見たばかりだったので、思いがけなくひどく感傷的な気分になりましたが、そんな甘い気持ちに浸っていられたのは最初のこの五分だけ、でした
問題山積、ですw 日本と建造物の入札施工の方法が違うのかもしれませんが、コンペを通った建築デザインが原型をとどめなくなるまで改定されたり、申請が通らなかったり許可が出なかったり、工事入札が一社独占になったり、次々に難問が噴出します。一瞬、日本式のいわゆる「根回し」が足りていないだけなのではないか、と思える場面も多々ありますが、それぞれの立場の人(美術館下を生活道路として使っている人々・都市景観を大事にする人・展示の大胆な改革を目指す人etc)の言い分がよくわかるだけに、見ているうちに自分が当事者になったような気で真剣に「どうしたらいいんだろう」と考え込んでしまいます。

中でもとても印象的だったのは、あちこちで議論噴出する様を見て運営委員の人がつぶやいた一言。「民主主義っていうのはもっと崇高なもののはずだ。こんなのは民主主義ではない」それぞれが自分の立場で意見を述べることが保証されている様はほんとうに素晴らしいと思いますが、同時に、より良い案をお互いの間から立ち上げていく責任感、がなかなか持てないのは、この美術館関係者に限らず、どこにでもある「落とし穴」でしょう。風穴をあけるつもりで突飛な思いつきを提示したり、その自分の案を自分の自己実現であるかのように重大視する人は、実は「お手上げ」状態なんだ、ということがこの映画を見ているとよくわかります。それでも会議とあれば呼ばれるし一言言いたくもなる。「参加することに意義がある」の次には「参加しないことに意義がある」も考えられるべきではないかなと。世界が広がり人々のつながりはあっという間に想像を超えたところまで及ぶ昨今、自分の発した言葉がどのような影響を持つか、なんて想像し切るだけでも大変ですが、それでも思考停止し「何でも良いから言ってみる」と投げ出している場合ではありません。分かる範囲でできるだけ最善の道を探り、時には引かなくてはなくてはならない。誰でもが参加できるがゆえに負わされている構成員として責任の重さ、その内実というものが、この美術館のウラ話を通してずっしりと迫ってきます。事実を切り取っていきながら映画的な語り口を崩さなかった監督の力量が光ります。

続編構想中、ということからもわかるように、このオランダを代表するすばらしい美術館は現在ただいまも閉館中です。続編には、この美術館の改築落成式が撮られていることを、切に、心から、願っておりますw

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2010年8月13日 (金)

「ペルシャ猫を誰も知らない」

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「ペルシャ猫を誰も知らない」見て参りました。公式サイトはこちら

昨年カンヌで特別賞を受賞し、ユーロスペースで公開直後から大変人気の作品。今バンド組んでる若い人達と、それからいわゆる「団塊の世代」にはたまらない映画、でしょう。客層もまさにそんなカンジでした。

公式に行くと詳しく書いてありますが、出てくるミュージシャンは全員現地の現役プロ。中でもうまいなと思ったのは写真の2人です。左、若いのに人生を達観し青臭さの全くない、しかし溢れんばかりの豊かな詩情を子供相手に惜しみなくさらけ出すイランの坂崎さんw 右、泉谷しげるとサンボマスターを足して2で割って更にじっくり寝かせて大人にしたような、味わい深いパンチの聞いたブルースを歌うお兄さん。ラッパーやヘビメタ、もちろん主役の2人も含めた他の奏者がまだまだ借り物だったり真似事の域を出ていない中で、この2人は自分の内から生まれ出でた歌を自分で歌っていて、訴えかけてくるものがありました
でもそれよりも監督が、PVのようにして演奏の合間に挟んでくるショットがほんとうに素晴らしい。この音楽の生まれたイランの現状、彼らの心象風景を、強烈なインパクトと深い叙情をもって見事にあらわし、一つ一つの絵がこちらの心に深く刻まれていきます・・・流れている音楽が霞むほどに。

それにしても、かの広大な荒地と砂埃と太陽を前にしては、ロックなんてショボイと思わざるを得ません。あれに太刀打ち出来るのはつくづく彼らの民族音楽だけ、です。自縄自縛の閉塞感、病み荒んだ精神などとは無縁の、問答無用で生命そのものを根こそぎ圧し去ろうとする大地。それに対し真っ向から、生命の有らん限りを、全力でぶつけるすべは、他の音楽にはありません。西洋の音楽をやりたい気持は痛いほどわかりますが、それをやりつくしたら、ぜひとも彼らのあの音楽を大事にして欲しいと、老婆心ながら思ったことでした。

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「華麗なるアリバイ」

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「華麗なるアリバイ」見て参りました。公式サイトはこちら

これはもう、近来まれに見る快作。見終わったあと、「アリバイ」の完璧さに唸ってしまいます。どのくらい完璧かというと、同じ劇場で見ていた人の8割が終映後ロビーで「誰が犯人だったの?」とささやき合っているくらいw
観客に分からなければ意味ないと思いますがwそこはもう、原作も世に出て久しくポアロシリーズでも有名な「ホロー荘の殺人」が下敷きですから、犯人は知れ渡ってます。そしてこの映画がすごいのは、その原作通りの犯人でありながら、原作とは違い「完璧なアリバイ」を擁してしまう所、なのです。ですので、ネタバレどころか犯人知っている人のほうが、映画として数倍楽しめると思います。ポアロさんがいないので「誰が捕まえるのかなあ」と思っていたら、まさかこんな結末が待っていようとは!!

原作と違い女優さんの山小屋や庭の東屋や洞穴がなく、その結果死に場所も死に方もちょっとずつ違ってたりします。あと登場人物が携帯使っていたり、フィリップ氏の病がさらに進行していたりと、原作とは違う設定も多々あります。しかしそれでも犯人は一緒、そして結末が違うのです。本当に見事な換骨奪胎ぶり、ミステリーファンにこそ是非見て欲しい傑作でした。

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2010年8月 1日 (日)

インセプション

334832view006 インセプション見てきました。公式サイトはこちら

冒険活劇系は苦手で殆ど見ないのですが、子供が勧めてくれたので観に行く気になりました。事前に読んだ感想で一番当たっているなと思ったのは「他人がやっているゲームを延々見せられている感じ」でした。そんな映画です(こらこら) 以下ネタバレ全開

英語字幕版で見に行ったのですが、セリフで「特殊な夢」「特別な夢」と何度も言っている、それが字幕に現れて来ませんでした。これが抜け落ちたままで見るとちょっと分かりづらいかもしれません。他人の夢に入り込んで無意識領域を操作するわけですが、それは私たちが普段見ている「何でもあり」「不合理不条理アリ一切制約なし」の夢ではなく、夢をみる機械によって操作された特別な夢です。言ってみればある一定の「枠」のある夢で、夢のなかで次に起こることは、通常の夢とは違いあらかじめほぼコントロールできるのです。ですから、夢だからご都合主義で何でもあり、と思って見ていると「なぜできないのか」「なぜこんなに縛られるのか」と疑問符だらけになります。その意味では正しくゲームと同じです。夢設定のアドベンチャーゲームなのねと思えばいいわけです。
そして途中で登場人物が言及していますが、設定自体はセラピストが使うごくごくありふれた手でもあります。こーんなにダイナミックではありませんがw人間の表層から深層心理へと一つ一つ階層を降りていく感じも、「キック」で元に戻ってくる感じも同じ。「インセプション」してしまうことも実際にはよくあります。そういう意味では冒険する先が人の内面のゲーム、ということになりましょうか。

この二つを組み合わせたところが新しかったのだ、と思いますが。最近はやりの心理療法を受けている人にとっては身につまされるばかりで楽しむ余裕は生まれないかもしれません。また、偉そうに言ってますが私はアドベンチャーゲームって殆どやったことがないのでw びっくりするほど大変な目に遭うとか、その危機に陥っている階層がそれぞれ映像的にリンクしているところとか、本当に面白かったですが、ゲームやりこんでいる人が見たら目新しいものは何も無いものかもしれません。一番大きいのはたぶん、こうした大掛かりな舞台設定を消化するだけで疲れてしまい、スリルと緊迫感だけなら他でも味わえるな、と観客が途中で観るのを投げ出してしまうところでしょう。ゲームにはないスケールの壮大さ映像の雄大さが、「夢」という設定が裏目に出て緊迫感を失ってしまい、ただひたすら面倒になるようです。初めてトロッコに乗ったおばさんヨロしく私がワクテカしている横で、特に3層目から4層目に行くあたりでは、皆様あくびやため息続出でした。お腹いっぱい、だったのでしょうか。有名どころの意匠をいろいろ引っ張ってきすぎたのも、作品世界への糸口と言うより既視感に繋がったかもしれません。

Back to the Futuer や Star Wars を出すまでもなく、ファンタジーや異世界を扱う時は、一にも二にも設定が本当に大事なのだと改めて思ったことでした。



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