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2006年10月20日 (金)

ブラック・ダリア

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「ブラック・ダリア」見てきました。公式サイトは写真からどうぞ。

 いや、びっくりするほど見ごたえのある掘り出し物級の映画でした。面白かったですよ~小さな事実がパズルのピースとなってある日突然事の全容が一挙に解明されるという、ミステリーファンが最も「作者との勝負」に燃える展開vvで話が進みます。最初から全神経を集中し、出てくるヒントを1つも見落とさなければ絶対勝てますから(笑)これからご覧になる、腕に覚えのある方は、 是非ミステリーの醍醐味を堪能して下さい。私はある人物の裏切りだけは早い段階で気づく事が出来ましたが、犯人候補者が次から次へと(笑)出てくる中で、そのヒントを一つ一つ積み重ねて最後に導き出される(見せられる)あまりの結末に、正直吐き気と、同時に涙が止まりませんでした。何気ない会話、クローズアップされるさまざまな小物、見慣れた方なら「え、これは?」とひっかかるような箇所、そのすべてがことごとく重要な「ピース」となってきます。ひとつの無駄もありません。くれぐれも見落としなさいませんようにv

 ところが、これがまた集中力を持続するのがホントに難しい映画なんですよ・・・映像が優美で華麗で、思わず陶然となってしまう。そんなとこでうっとりしてちゃ絶対ダメなんですが(笑)もうため息出るくらい美しい。デ・パルマ監督独特のあの優雅で大胆なカメラワークも見事に健在で、ショットのひとつひとつに、いちいちグワンと胸倉をつかまれ、胸かき立てられてしまいます。実は今朝、ワイドショーでおすぎさんがこの映画の美しさを絶賛してました。当時の風俗としてレズ関係というのは外せないので,おすぎさんにとってはたぶん見るに耐えない唾棄すべきシーンがてんこ盛り、だった筈(実際見たら相当強烈でしたし ^_^;)なんですが、それでも褒めちぎらずにはいられない巧緻を極めた映像美・・・ええ、もうその足で、見に行きましたともvv 役柄で普段朴訥なジョシュ・ハートネットがソノ場になると(写真)一転してどきどきするほど扇情的な色気を惜しげもなく「打ちこんで」いて、ポイント高い原因の1つは絶対これだと私は確信していますが(笑)、それ以外にも、昔のハリウッド映画のように華麗なアップを重ねられていく女優陣、あの「アンタッチャプル」を髣髴とさせる見事に計算されつくした色彩とトーンの連続、耳奪われるスゴイ歌唱力の歌手、もはや独壇場ともいえる「ストップモーション」・・・うっとりするなというほうが無理ですvv うっとりしてちゃダメなんですけど(笑)


 監督の術中にハマって何がヒントで誰が誰をだましたのか全部見落としてしまった方(^_^;)、それもある意味この映画のよさを満喫した事になると思いますvv 最近の映画だと「インサイド・マン」と「親密すぎるうちあけ話」を足して2を掛ける、くらいの緊迫感と濃厚さ。2時間で映画2本分の頭を使い心が揺さぶられますので正直疲れますが(笑)、宜しければ是非。

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コメント

こんにちは、はじめまして。
私はストーリーが複雑でかなり混乱しています。

最後の麻薬取引現場に何故マデリンが居たのでしょうか?リーを殺すためならジョージーに任せておけばよかったのに。マデリンの実の父ジョージーも階下に落ちて死ぬ羽目になったのだから無意味にナイフもって参加しただけでは?

また、階段を上っている途中のバッキーは階上のマデリンの姿を見ていないのですから、最後に殺してしまう意味もわかりません。
エリザベスとリーの殺人に関する大元のエメットは結局生き残るという、なんともすっきりしないのです。

他にも突っ込みどころは満載!

投稿: セニョール | 2006年10月21日 (土) 11時25分

セニョールさん
こんばんは、はじめまして。
コメント有難うございます。

ご質問の件は、たぶん「マッチ」を見落とされているんだろうと思います。
マッチの裏に、マデリンの車のナンバーとそこから割り出した彼女のフルネームが書いてある。それを「マッチ無いよ~」と電話中の相方に催促されて思わずポンと投げてしまう。
・・・相方はそれを手がかりにマデリンに近づき、父親をボコボコにした上でゆすりを謀る。だから出所したばかりの宿敵を餌に抹殺されてしまうのです。
・・・その時殺人役はジョージーだったわけですが、ここなら「事故死」で、しかも「絶対に公表されない」事をいい機会に、自分達の側であるジョージーをもマデリンは殺してしまうわけです。あてがわれた女を「玩ぶ」おぞましい性癖を持つ父、一家のお荷物である実父は、彼女にとっていつか抹殺しなければならない存在だったのでしょう。
・・・そして、自分が渡したマッチで相方がマデリンに気づいた、ことに気づいた主人公は、相方の妻の証言ともあわせて、出所したばかりの男を餌につりを仕掛けたのが「誰か」にも気づきます。だからモーテルに入った時は殺す事に決めていたと思いますよ。
・・・エメットはジョージーと自分の妻の恐ろしい犯罪に巻き込まれただけで直接手を下してはいない事がわかり、主人公は銃口を奥さんに向けますよね。私もこの程度の小物はそれでいいんだと思いましたが、確かに21世紀の平和日本の感覚でいくと、到底許しがたい不世出の悪の権化、かもしれませんね。

投稿: contessa | 2006年10月21日 (土) 20時35分

>contessaさま
素敵なハンドルネーム!はじめまして。セニョールさまのところから立ち寄らせていただきます。観劇記を中心にブログ書いている風知草のとみといいます。
LAものや群像劇がつながるマグノリア&クラッシュ系には思い入れがちです。
突っ込まれたら分からないが大筋で納得してしまった温いヤツです。
解決致しました。ありがとうございました。

投稿: とみ | 2006年10月22日 (日) 13時15分

とみさま

こんばんは。わざわざのコメント、ご丁寧に本当に有難うございました。
そして先程とみさまのブログにうかがって、大感激のあまり(^_^;)「ブラック・ダリア」とは全然関係ないトコにコメントさせていただいております・・・申し訳ありませんm(_ _)m
お芝居の好きな方に巡りあえてとても嬉しかったです。こちらこそどうぞ宜しくお願い致します。

投稿: contessa | 2006年10月22日 (日) 21時01分

こんばんは♪
ああ、いいなぁ!実は今、この映画が一番観たいんですよ~><
劇場で流れていた予告を観てから気になって仕方ない!ミステリとか、気の抜けない複雑な展開の映画って好きなので…。
今週か来週末に機会がありそうなので、纏めて映画観ようと思ってるんですが、ブラックダリアを真っ先に選ぼうと思ってますv

今からすっごく楽しみです^^

投稿: ランラン | 2006年10月24日 (火) 00時03分

ランランさんこんにちはv

この映画、各所ブログであまりにも
「わけわからん」「置いていかれた」の連発だったので、不安になって(^_^;)見るのをためらっていましたが、行ってよかったと思いましたよ。
>気の抜けない複雑な展開の映画
トラックバックして下さっている「唐揚げ大好き!」さんの所のレビューがとても詳しく正確に出来ていますので、ご覧になる前でも後でも、是非ご一読下さいませ。

感想聞かせて下さいね~vvv

投稿: contessa | 2006年10月24日 (火) 10時47分

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