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2006年8月21日 (月)

水の花

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第15回PFFスカラシップ作品。この賞は、園 子温さんや李 相日さん、荻上直子さんのように当時既に「できあがっちゃってた」即戦力監督にも与えられるかと思えば、今回のように「その意欲を買う」監督にも与えられる、面白い賞です。出品作品のみで選んでいるのがよーくわかりますが(笑)。

私は個人的に、このように静謐で硬質な世界を描く映画はとても好きです。たいへんインパクトのある主題(^_^;)が低層で鳴り続けますが、それでも奇をてらうことなく一つ一つの絵はじっくりと重ねられていきます。妹役のひまわりちゃんは本当にかわいい(攫いたい・笑)し、姉の寺島さんは、刻一刻と変わるこの時期の少女特有の表情をこれ以上ないほどくっきりと見事に魅せてくれてます。しかも、この監督の面白いのは、それだけじっくりと丁寧に絵を作っていきながら、どこかでふっと箍を緩める(笑)ような事をするんですよ。そのおかげで映画全体が地面からほんの少しだけ浮き、どこか童話のような寓話のような非現実的な空気にふわりとつつまれる。叙情という視点、詩情というものが映像の儚さを下から支えるものだとすれば、この監督の確信犯的「すかし」は映画を上からつり上げて、その重さを感じさせもし、同時に不思議な浮遊感をも見せるものです。笑いをとらないボケ、とでも言いますか(^_^;)、その不思議な力の抜き方は、実は今まで小劇場や商業演劇がずっともとめてやまなかった「自然体」の対極にある「冒険」なのだ・・・とわかったのは映画見終わった後でしたが。

 異空間に現実を切り出して自在に再現する「芝居」というものに、宿命的に並存する「あざとさ」「わざとらしさ」を、逆手にとったセンスそのものがとても面白いです。次はどんなボケを有効活用してくれるのか(笑)今からとても楽しみですvv


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