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2006年5月 6日 (土)

ククーシュカ

Gallery_zoom04「ククーシュカ」見てきました。公式サイトはこちら




 この題は、郭公という意味と「狙撃兵」という意味とあるんだそうです。見ながら、世界遺産見ておいてホントに良かったと思いました。
 予告にあるとおり、終戦直前のノルウェーの北の果てで、スウェーデン人とロシア人とサーミ人が、まったく言葉が通じないままわずかな間共同生活をします。しかしそこに言語を介さないコミュニケーションについての考察があるかというと、そのヘンは全くいい加減です(笑)。あと、3人の話す言葉が、日本人にとってはどれもチンプンカンプンであることには変わりないので、字幕で言葉がすれ違っていることはわかって面白いことは面白いんですが、あまりピンときません(時々誰がしゃべっているのかわからなくなります)。
それから予告では、この2人が期せずして戦闘の最前線に巻き込まれ、そこから運命を狂わせる壮大な悲劇が生まれるような描き方ですが、そんな大それた話ではなく、ただの誤射です。ニューヨークの街角でなら珍しくもないです。

 では映画のメインは何かというと、その誤射で死んだ兵士をサーミ人が「呼び戻す」儀式なんですね。これが面白いことに、他国のどの神話よりも、日本人の死生観に限りなく寄り添ってくるイメージ、なんですよ。途中から、柳田国男に見せたらどんな顔するだろうか、とか考えて興味津々でした。実際日本人にとっては、なぜか不思議に心に響いてくるシーンだと思います。文化の同心円伝播だからかどうなのか、膠着語という世界でも数えるほどしかない「文章の語順」が、日本語とスウェーデン語は同じで、ほかにも民族文化の基底部分で共通点は多々あります・・・とは聞いていたのですが。このヨモツヒラサカの突然の出現には本当にびっくりでした。世界遺産見といて良かったと思ったのはこのあたりです。面白かった。ラップランドの妖精の可憐さ・おおらかさに心打たれながらも、何だか思わぬ所でいいものを見て得した気分でした。



でも、これは宣伝の仕方を間違っていると思うなぁ・・・最近そういう映画が本当に増えました。お客を呼ばんがために、地味な社会派ドキュメンタリーを「壮大なラブストーリー」と銘打ったり、実に堅実でシニカルで現実的なドラマを「センセーショナルなサクセスストーリー」のように広告したり。まぁ「ククーシュカ」もサーミ人の持つ民族文化を強調したのではお客さん来ない(笑)のはわかってはいますけどね。

文化人類学とか、神話学などに興味がある方は、資料的価値はともかく(^_^;)ご覧になってみると 面白いかもしれません。

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