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2006年1月30日 (月)

嫉妬の香り(4)

  このあたりから、4人の気持ちが本格的に疑心暗鬼になっていきます。しかしオダギリ氏の出ているドラマで、彼より先にコワれる人や、彼より先に酸素マスクをつける人を、私は初めて見ました(笑)。ちなみに(これ以外では)オダギリ氏は出たTVドラマ全部でマスク装着されてる、日本一酸素吸入が似合う男ですがvv、ここではその実力は発揮されていません。
  コワレたのは川原さんです。川原さんのキレ方は静かに恐ろしく、しかもせつなさがありました。本当は、ここでこんなに悲嘆にくれるようなか弱い人なら、未来への復讐なんて考える筈ないのに、自分で仕掛けた罠に自分でずたずたにされている感じがします。たぶんここでキャラの設定が破綻し話の筋運びと合わなくなっている・・・のは脚本家が原作を誤読しているから。辻さんもこのあたりは書き逃げ(笑)状態なので仕方ないかもしれませんが。辻さんが小説の中で川原さんにつけさせている香りは、いわゆるお嬢様っぽい物の中では珍しく自己主張の強いもの。でも甘く夢見がちなふんわりとした香りであることには変わりない・・・それをちゃんと書かないで香水の銘柄だけ書いて人物描写オワリッていうのもどーかと思いますが、でも知らない香水なら発売元のプレスぐらい読めば?と脚本家の人には言いたいです。

 それからそのちょうど逆の例・・・というかなんというか(笑)。川原さんに見境なくまつわりつき、彼女を結果的に追い詰める、その追い詰める側の精神的な脆さを出すには、ほんとうは堺さんの方が適役です。オダギリ氏はそういう意味では色気が足りないというか、どうしても女より仕事、タイプに見えるんですよね。押し倒してでも抱きたい、というより、仕事頑張る川原さんに早く戻って下さい、みたいな(笑)。脚本もそのあたり押しが足りない。でもそういう一途な仕事人間だからこそ「普通に愛する」をすっ飛ばして「ストーカーになる」というのも、もっていき様によってはアリ。余程一途に愛していれば・・・ この回に、オダギリ氏が同じく川原さんを見張る!本上さんと言葉を交わすシーンがあるのですが、その時、彼はその切なく苦しい心の内をさらけ出すような本当に哀しい表情をします。この場の脚本の不足を補って余りある、胸に迫ってくるような一途な思い。それがあるから後のキレっぷりも納得できるようになる、是非どこかで押さえておかなければならない、本当の心の内。そして、自分の力量と柄を冷静に見つめ、役に何が必要かを流れの中から掬いだして、脚本になければここぞという時に自分でそれを補って役の破綻を防ぐオダギリ氏。ここは本当にこの人ならではだったと思います。たまーにこういうのがあるから、本当にこの人は見過ごせない。いや、だいたい脚本がしっかりしていれば役者がそんな事考える必要はないんですけれどね。

というわけで、普通の人なら何とかして回避しようという気持ちがおのずと働くからでしょうか、ドロドロの人間関係は、書く側も見る側もツラいものだというのがよくわかりました。




<主な出来事>
本上さんが川原さんと堺さんの関係に気づいて疑いと敵意をあらわにします。それを受けた川原さんは動揺し、本上さんのプレゼン用データを故意に消去したり、彼女の仕事場まで出かけて問い質したりします。一方、もう誘いにのらないと心に誓った堺さんは、川原さんに誘われても出かけません。その、電話で誰かを誘っている所を偶然見た本上さんとオダギリ氏は、待ち合わせ場所まで川原さんをつけていきます。結局誰も現れず一人で帰る川原さんにオダギリ氏は先日自分の見たことを話し、「何であいつなんですか」と抱きついて取りすがりますが、脈はなし*。そこへ寺脇さんが通りかかり、川原さんは前日、誕生日をすっぽかして本上さんのデータ作りを手伝っていた寺脇さんをなじり、プレゼントのペンダントを橋の上から投げ捨てます。
 誘われても会いに行かなかった堺さんを、それでも許せない本上さん。本上さんのお父さんが上京してきているのに堺さんを会わせようとはしません。つらい気持で散歩に出た堺さんは、橋の下で、会社を休んでまで捨てたペンダントを探す(ある意味コワれかけの)川原さんを見つけます。寺脇さんと川原さんにヨリを戻してほしい堺さんはペンダント探しを手伝いjますが、「あなたと寝た事を」後悔しているときっぱり言い捨てます。ところがお父さんと別れてそこを通りかかった本上さんが、堺さんのこのせりふだけを耳にし(そう聞こえるようにとっさに会話の水を向けたのは川原さんv)、ショックで道に飛び出しトラックに轢かれて意識不明の重態です。看病するのは寺脇さん。もちろんまだまだこの2人には何もありませんが、川原さんのせいで、寺脇さんがどうにも疲れてきているのもまた事実です・・・・

*巨木にしがみつくセミのよう、と当時某掲示板で言われておりました。。。



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