« あずみ | トップページ | 海峡を渡るバイオリン »

2005年11月 4日 (金)

イン・ザ・プール

私はもともと単館公開系の、マニアックなコアな映画が好きです。以前書いた監督以外にも、パトリス・ルコントとか、最近で言うと「ウィスキー」という映画を作ったファン&パプロとか。で、↑これもさまざまの好条件が重なってたまたま行けたレイトショーでしか見られなかったものです。DVDが出てるのにはびっくり(笑)。っていうかオダギリ氏的には、これをお茶の間で見てもイイんでしょうか>24時間勃ちっぱなしの情けなさすぎるサラリーマン(笑)
私にはソーゾーのつかない痛みですが、その迫真の演技に主人は大爆笑していましたから面白いんでしょう・・・「スタンド・バイ・ミー」のように、ここは男の人の笑い、なのかも知れません。でも全般に、緻密に「作られた笑い」で、私は好きでした。はたから見ると情けない強迫神経症のおねーさんやオダギリ氏が部屋でグッタリと落ち込んでいる時、流れてくる曲が「♪アカシア~の雨~が降る時」ですからね(笑)。「このまま~死んでしまいたい~」オダギリ氏、号泣してましたから(大爆笑)。つか、そんなナツメロ今ラジオじゃかかりませんから!!

でも映画館で見た時、一番鮮烈に覚えているのは実は、エンドロールのBGMでした。シュガーベイブの「DOWN TOWN」・・・お若い方ご存知でしょうか、昔「俺たちひょうきん族」というTV番組があって、そのエンドタイトルがこの曲だったのです。この映画の監督、三木さんは「シティーボーイズ(大竹まこと・斉木しげる・きたろう)」の作家監督で、「トリビアの泉」の製作者(!)ですから、単なる偶然ではありません。そして「タケチャンマン」や「アミダ婆ぁ」や「バイキンマン」がいっぺんに頭の中で炸裂する中、この映画の笑いに対する違和感もするっと腑に落ちました。つまりこれは全編愛すべきテレビ的笑い、の世界なんです。この映画のネタを、例えば渋谷公会堂でドリフターズがやったら、100倍面白かったに違いないのに、映画だと、媒体としてでかいのでスカスカする(視覚的効果、という意味ではなく)。監督自身が、患者と医者が肩組んで階段降りていく所が「一番良い」と言っていましたが、私に言わせれば、それはかつてコントの落ちに、たけしとさんまが肩組んでスゴスゴと立ち去っていった姿と同じもの。映画は、次にコマーシャルがあるんじゃないんですから、そこで修めてはいけない。それに隙間をコネタで埋めると空間の広がりが無駄になってしまう・・・広げてる風呂敷がでかいんですから。

テレビ的笑いが、こうして映画として残ることの嬉しさと悲哀と。あの煌く職人芸の数々はいったいどこへいってしまったんでしょうかね。

|

« あずみ | トップページ | 海峡を渡るバイオリン »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/103190/6897909

この記事へのトラックバック一覧です: イン・ザ・プール:

« あずみ | トップページ | 海峡を渡るバイオリン »