« 雷鳥と火狐v | トップページ | Kさんち »

2005年5月19日 (木)

何をどう見ろと・・・

29えーと、1日たって大分気持ちが落ち着いてきたので(笑)。
火曜日に某局の「サスペンス劇場」に中村福助丈が出てました。それも舞台のお飾りではなく、主役。中村歌留多という幹部俳優が弟子の殺人事件で名推理を発揮する、という現代劇で主役。つまり歌舞伎を演ずるんではなくてふつーに素面でお芝居をするんです。ええーーの後ろに?がつきますよね。そうなんです、そのご懸念は悲しいかな見事当たっておりまして・・・(涙)。

叔母に聞きましたら、むかーし、先代の勘三郎がテレビで「中村雅楽」シリーズというのをやっていた事があるらしく(大好評・3回で時間切)。あと福助の弟橋之助は、「御宿かわせみ」という時代劇サスペンス?でずっと主役やってるし(この春からシリーズ最新作)。この人自身も「俳優祭」という歌舞伎役者のお祭りでは、あのオスカル様を華麗に演じて毎度大喝采を浴びていますが。・・・そういえば「新撰組!」で孝明帝役をしていた時の福助「しか」知らない友人が、そのオスカルを見て度肝をを抜かれていましたっけ(笑)。

福助丈が歌舞伎を演ずる時、余人をもって変えがたいのはその熱さ、です。裏返った鼻声は40を過ぎても安定しないで「志村けん」みたいだと言われて久しいですし、所作もせりふも駆け気味でゆったりとした味わいに乏しい。しかし顔に品があるので「政岡」とか「玉手御前」とか「淀君」とかが本当に居るだけで存在感・説得力がある。しかもそういう重っ苦しい、型通りしんねりと収められてしまいがちな役を、他の人では望めない力強い緊張感で演じきる。役どころの、普段はあまり省みられない深い心の内が、叫ぶような台詞回しのうちに熱く語られて、本当に芝居全体が息を吹き返したように引き締まるのです。

しかしその絶叫節が(笑)ゲンダイのお芝居に生かせる場所が果たして・・・あるはずもなく。現勘三郎だって玉三郎だって出ることは出てますけど、もっと自分の味を鑑みて選んで出てませんか?ドラマの中で、考え事をするといって素踊りをするシーンがあったのですが、それがもう当代三津五郎にも引けをとらない、きーんと音のするような、堅く品高な美しさで、見ていて鳥肌立つようでした・・・が、それもドラマに色も添えなければ空気も作らない。
正直、しゃべらなければ素敵だったのですが(殴)。

これ見て「歌舞伎って大根役者でも出来るの?」とか言われると、ある意味当たらずといえども遠からずなので余計に悲しくなりますが(号泣)、違う次元で頑張っている人たちなのだということで、あたたかく見守っていただければ有難く。
上の絵は、来月シアターコクーンで福助があの「桜姫」をやるのでそのちらしですが、私が玉三郎にしかできないと思い込んでいる桜姫を、その熱さで見事、別次元の芝居にして昇華して魅せて欲しいです・・・期待してますよ(涙)

|

« 雷鳥と火狐v | トップページ | Kさんち »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/103190/4191915

この記事へのトラックバック一覧です: 何をどう見ろと・・・:

« 雷鳥と火狐v | トップページ | Kさんち »