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2005年5月 6日 (金)

「少佐」のおかげ

1  昨日NHKBSで、「BSこだわり館」の再放送があり、休みの日の夕方という普段ならTVつけようとも思わないほど忙しい時間帯に、家族が菖蒲湯で盛り上がっているのを幸い、食い入るように画面を見つめていました・・・「エロイカより愛を込めて・青池保子」。

この漫画は、私にとっては特別です。年がバレバレですが中学に入ったと同時にこの漫画の洗礼を受けた私達の世代は、学校では決してたどり着くことの無い世界史の近現代部分の基礎を、この漫画のおかげで非常に身近にリアルに感じることが出来ていたと思います。だいたいふつーの女子中学生の会話にKGBやTOM CATが出てくるだけでも充分ヘンなのですが(笑)今は無き東西冷戦時代の真っ只中、一人勝ちで繁栄を謳歌していた日本にあって、その「外の世界」について一番冷静に語り合い、見つめ続けていたのは案外私達だった・・・かもしれません。大学に入った年、私達の前後の学年から、第2外語のドイツ語選択者が飛躍的に伸びたとか(笑)いろいろ笑い話はありますが、ファンタジーや恋物語からは程遠いこの「少女漫画」は、それほどまでに私達の心を掴んでいたのでした。
そして私にとっては、それまで知らなかった独軍戦車隊の事、アラブの誇り高き民の事などを知るきっかけとなり、「与えられた情報だけに頼る」ことのうすら寒さを肌身に感じさせてくれた漫画でもありました。お隣中国の「文化大革命」についての報道の偏向ぶりが次第に暴露されていったのもこの頃だったと思います。ともすれば夢見がちである意味多感な時期に、この骨太でごつごつな世界に触れた事で、私は女性としてはちょっと変わりものになったかもしれませんが(笑)、それは私の中で相当大事な部分です。

大学を卒業する頃いったん連載は終わり、そしてこの漫画が与えてくれた「現実の重さ」を粛々と実感できるようになったのは、まさにその後すぐ、社会に出てからだったのでした。

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